OneDriveの使い方|ファイル保存・共有の基本

データは、どこにあるの?
どこにでも。
誰にも、わからないんだ

「パソコンが壊れたら、大事なファイルはどうなる?」
「外出先で、家のPCにあるデータを見たい」
「USBでのやり取り、ちょっと不便かも…」

こうした悩みは、PCを使う誰にとっても身近な課題です。

今では、パソコン1台に依存しない使い方が、少しずつ当たり前になりつつあります。
クラウドストレージの登場によって、どの端末からでも作業を再開できる環境が整い、ファイルの保存や共有が簡単にできるようになりました。

中でも「OneDrive」は、Windowsに標準搭載されているサービスです。
導入のハードルが低く、すぐに使い始められるのが魅力です。

この記事では、OneDriveの基本操作から、ファイル管理、共有の方法までをわかりやすく解説します。
データ管理のレベルをひとつ引き上げたい人にとって、最初の一歩になるはずです
「大事なデータを守る安心」と「どこからでもアクセスできる便利さ」。
その両方を手に入れましょう。

目次

1. OneDriveとは?

OneDriveは、Microsoftが提供するクラウドストレージサービスです。

ファイルをインターネット上に保存し、他のパソコンやスマホからもアクセスできるようにする仕組みで、Google Driveなどと同様に「クラウド」の一種です。

OneDriveの大きな特徴は、Windowsに標準で組み込まれているという点です。
初期設定が済んでいれば、特別なソフトをインストールしなくても、エクスプローラーの中で、通常のファイル操作と同じ感覚で使うことができます。

ファイルは自動的にクラウドと同期されます。
バックアップや他端末との連携が簡単に行えるのが魅力です。
スマホやタブレットからもアプリを通じて同じファイルにアクセスできるため、ちょっとした作業の続きを外出先で行うような使い方も可能です。

2. OneDriveを導入する方法

OneDriveは、初期状態でも一部の機能が有効になっている場合があります。
ただし、本格的に使い始めるには、Microsoftアカウントでのサインインが必要です。

OneDriveが有効になっているか確認する方法

タスクバーの通知領域(右下)をチェック
雲の形をしたアイコンがあれば、OneDriveは起動しています。

アイコンをクリックして状態を確認
「サインインしていません」と表示される場合 → Microsoftアカウントの入力が必要です
「最新です」と表示される場合 → すでに利用可能な状態です

エクスプローラーでの確認
エクスプローラーを開くと、サイドメニューに「OneDrive」フォルダが表示されます。
この中にあるファイルは、OneDriveに自動的に保存・同期される対象となります。

サインインの流れ

① 雲のアイコンをクリック
② 表示される画面で、Microsoftアカウントのメールアドレスとパスワードを入力
③ 「このPCを信頼するか」の確認が表示されたら、必要に応じて選択
④ サインインが完了すると、自動で同期が始まり、OneDriveの機能が使えるようになります

3. 基本的な使い方|ファイルを保存・アップロードする方法

OneDriveは、クラウド上の保存領域がエクスプローラー内に「OneDriveフォルダ」として表示されます。
見た目も操作感も、いつものフォルダとほとんど同じです。
特別な操作も必要なく、ファイルを開いたり移動したりするだけで、自動的にクラウドと同期されます。

実際の操作画面で確認しましょう。

ファイルを保存する方法

エクスプローラー内の「OneDrive」フォルダに、保存したいファイルをドラッグ&ドロップするだけで、操作は完了です。
ファイルを移動したあと、クラウドへのアップロードが始まります。

また、ファイルを保存するときに、「名前を付けて保存」から直接保存先として選ぶこともできます。

タスクの状態が、アイコンで表示されます。
ここを見ると、いまのファイルの保存状態を確認することができます。

雲のマーク:クラウド上にのみ保存されている状態。インターネット接続時にアクセス可。
緑のチェックマーク(白背景):このPCにも保存されていて、同期が完了している状態。
緑のチェックマーク(塗りつぶし):「常にこのデバイスに保持」を設定したファイル。

✔ファイルやフォルダの構造など、エクスプローラーでの操作について不慣れな場合、以下の解説記事もご覧ください。

保存方法を選べる|OneDriveの「ファイルオンデマンド」機能

OneDriveでは、「ファイルオンデマンド」という機能により、必要なものだけをPCに保存するという使い方が可能です。
ファイルの保存状態を次のように使い分けることができます。

オンラインのみ:クラウド上にだけ保存され、PCのストレージを節約したいときに便利。
PCにも保存:よく使うファイルをローカルに保持し、オフラインでもアクセス可能。

OneDriveでは、ファイルを開くと、自動的にローカルにも保存され、次回からはオフラインでも利用できます。
これはとても便利ですが、使わないファイルまでPCに保存されると、ストレージを圧迫してしまうことになります。

そこで、フォルダ単位・ファイル単位で、保存の仕方を切り替えることができます。

✅️状態の切り替え方法

エクスプローラーでファイルまたはフォルダを右クリックし、以下のいずれかを選びます。

「常にこのデバイスに保持」:ローカルに保存され、オフラインでも利用可です。
「空き容量を増やす」:PCの空き容量を増やす、という意味です。ローカルから削除し、データはオンラインでのみ保存されます。

たとえば、外出先などでオフライン作業が必要なファイルだけを事前に保存しておくという活用方法もおすすめです。

不要なファイルを「オンラインのみに戻す」ことで、パソコンの空き容量を確保できます。ストレージを節約しながら、必要なデータにはすぐアクセスできる。この柔軟さが、OneDriveの大きな魅力です。

✔ファイルとフォルダの役割について、以下の記事でまとめています。よければ、参考にしてください。

4. ファイルを共有する方法

OneDriveでは、ファイルやフォルダを他の人と簡単に共有することができます。

ファイル単位でもフォルダ単位でも共有が可能です。
共有したい内容や目的に応じて、使い分けると良いでしょう。

共有の方法は2通りあります。

①メールで共有する
②リンクを送って共有する

それぞれ確認していきましょう。

メールで共有する

対象ファイルを右クリックして「共有」を選びます。
「共有」が2つある場合がありますが、どちらでもOKです。

下図の入力窓に、共有したい人のメールアドレスを入力します。

共有相手の権限を指定することができます。

編集可能:共有相手もファイルを書き換えることができます。
表示可能:共有相手は閲覧のみすることができます。

権限を選んで、送信をクリックします。
相手に、共有の招待メールが届き、共有が開始します。

リンクを送って共有する

メールで共有する場合と同様に、対象ファイルを右クリックして「共有」を選びます。
共有者の権限を設定します。

適用をクリックして、リンクをコピーします。
コピーを共有すると、知っている人なら誰でもアクセスすることができます。

リンクで共有することの利点は、複数人に簡単に共有ができる点です。
リンクさえ知っていれば、誰でもアクセスすることができます。
例えば、グループチャットにリンクを貼るなどして使うと、簡単に共有ができます。

共有を解除する方法

①特定の共有者を解除する場合

✔共有の画面の「共有した相手」をクリックします

✔「ユーザー」の解除したい相手を選びます

✔「直接アクセスなし」を選び、適用をクリックします

これで解除は、完了です。

②リンクで共有したものの解除

こちらは、リンクを知っていれば誰でも見られるようになっているので、共有リンク自体の無効化をします。

✔「①特定の共有者を解除する場合」と同様に、共有画面で「共有した相手」の場所をクリックします

✔「リンク」のごみ箱をクリックします

こうして、リンク自体を削除して完了します。

補足:無料版と有料版では使える機能が違う

有料版のMicrosoft 365だと、共有の有効期限やアクセスパスワードの設定ができます。
次項でMicrosoft 365について、まとめて解説します。

機能無料プランMicrosoft 365 有料プラン
ファイルの共有リンク作成
リンクに有効期限を設定×
リンクにアクセスパスワードを設定×
リンクのダウンロードを禁止×○(一部対応)

5. Microsoft 365

OneDriveは、無料でも十分に使えるクラウドストレージです。
さらにMicrosoft 365 の有料プランに加入することで、拡張できる機能があります。

ここでは、特にOneDriveの無料版と有料版の比較、またMicrosoft 365に加入することで利用できるメリットや機能を整理しておきましょう。

OneDrive無料版と有料版の比較

大きな違いは、保存容量が増えることです。
5GBと1TBでは、できることが大きく変わってきます。
機能面では、データ共有時に細かな設定が可能になります。

有効期限の設定
鍵付きにできる
ダウンロード禁止にできる

この3点の機能が解放されます。
以下の表にまとめていますので、確認してみてください。

機能無料版Microsoft 365 加入
保存容量5GB1TB(1000GB)
共有リンクの有効期限設定×
パスワード付き共有リンクの作成×
ダウンロードの禁止設定(閲覧のみ)×
ランサムウェア検出とファイル復元機能一部制限あり○(最大30日間の復元が可能)
フォルダの自動バックアップ(デスクトップなど)一部制限あり

Microsoft 365でできること

Microsoft 365は、Word・Excel・PowerPointなどのOfficeアプリを常に最新版で使えるサブスクリプションサービスです。

個人利用はもちろん、ビジネスや学習目的でも広く活用されており、OneDriveの容量拡張やセキュリティ強化といったクラウド機能も含まれています

「アプリ」と「クラウド」が一体になったサービスとして、日常の作業を効率的かつ安全に進められるのが特長です。

機能説明
Officeアプリの利用Word、Excel、PowerPointなどがPC/Macでフル機能使用可能(常に最新版)
OneDriveストレージ1TB(1000GB)のクラウドストレージ
ファミリープラン対応最大6人まで共有可能(1人ずつ1TBのOneDriveが使える)
セキュリティ強化メールの暗号化・アカウント保護・高度なファイル復元機能など
Skype通話特典毎月60分の無料通話(携帯・固定電話向け)
テクニカルサポートチャットや電話によるMicrosoft公式サポート
複数デバイスでの利用Windows/Mac/iOS/AndroidすべてでOfficeとOneDriveを利用可能

無料版のOneDriveでも、基本的な保存・共有機能は十分に使えます。
5GBの保存容量があるので、テキスト保管、一時的な画像の保存場所としては最適です。

しかし、容量不足を感じるようになったり、より柔軟で安全なデータ管理が求められる場面では、Microsoft 365の導入が大きな力になります

クラウドストレージの強化だけでなく、WordやExcelなどの主要ツールも常に最新版で使えるため、仕事や学習にも役立ちます。
「ストレージ」と「Office」の両方を一括で整えたい方には、Microsoft 365は非常に相性のいい選択肢です。

6. 容量の確認と管理方法

OneDriveでは、無料版でも有料版でも「保存容量の上限」が決まっています。
使用状況を確認しておくことで、「突然アップロードできない」「共有できない」といったトラブルを防げます。

1. 正確な使用容量の確認方法

最も正確な方法は、OneDriveのWeb版での確認です。

【手順】

① ブラウザで OneDrive公式サイトにアクセス
左下の「ストレージ」で確認できます。

②もっと詳細に確認したい場合
画面右上の歯車マーク→ 「OneDrive の設定」→「オプション」

「ストレージの管理」が表示され、より詳細に確認することができます。

2. PC上での使用状況をざっくり確認したいとき

エクスプローラー上で「OneDrive」フォルダのプロパティを開くと、現在このPCに保存されているファイルのサイズを確認できます。

【手順】

① エクスプローラーで「OneDrive」フォルダを右クリック
②「プロパティ」を選択
③ 「サイズ」や「ディスク上のサイズ」を確認

【注意点】

この方法では、「オンラインのみ」のファイルは含まれません。
クラウド上に保存されていて、PCにはダウンロードされていないデータは反映されません。
そのため、全体の正確な使用量はWeb版で確認するようにしましょう。

空き容量って、心にもあったほうがいいよね

7. まとめ

OneDriveは、Windowsに標準で組み込まれているため、意識しなくても使い始めていることが多いクラウドストレージです。

はじめは戸惑うこともあるかもしれませんが、基本的な仕組みを理解すれば、ローカルのフォルダと変わらない感覚で使えるようになります。
クラウド上にファイルを保存することで、バックアップとしての安心感が得られるほか、スマホや他のPCとデータを共有するのも簡単になります。

「最初の1つ」としても適したサービスなので、まずはOneDriveでクラウドの便利さに触れてください。

クラウドを安心して使うために

クラウドサービスを使うなら、パスワードやセキュリティの意識も大切です。
安心してネットを活用するための基本も、ぜひチェックしてみてください。

[パスワードを守ろう|作成・管理方法を見直して安全を守る。]

[1Passwordの使い方と購入ガイド|はじめてでも安心の管理ツール入門]

他のクラウドサービスも使ってみよう

OneDrive以外にも便利なクラウドサービスがあります。
それぞれクラウドサービスによって、データや用途による使い心地の違いがあります。
ぜひ試してみてください。

[Google Driveの使い方|アップロード・整理・共有方法]

[Dropboxの使い方|特徴と使い分けのポイント]

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